1. ゲストの宿泊総額、現地で支払う金額、Expediaからホテルへの送金額は、必ずしも一致するとは限りません。
2. 客室料金の変更やゲストへの差額請求を行う前に、該当する請求項目そのものを確認しましょう。
3. 各金額の受取先を説明する際は、税金という大まかな表示ではなく、その予約の支払い指示と精算明細を確認しましょう。
Expediaの予約に表示されるゲストの支払い総額が、ホテルの入金予定額と異なっていても、誤りとは限りません。一方で、実際に手数料が重複している場合もあります。難しいのは、この2つのケースを見分けることです。
Expedia管理画面の税金・手数料をチェックする際は、ゲストが購入したプラン、ホテルがPartner Centralで設定した請求項目、その予約の支払いや送金に関する指示という3つの記録を照合します。客室料金を調整して帳尻を合わせるのではなく、問題となっている請求項目から確認を始めましょう。
予約を1件開き、お金の流れを分けて確認する
予約確認書と、その後の変更履歴を保存します。確認作業では、客室、宿泊日、宿泊人数、通貨、予約プランをすべて同じ条件にそろえます。現在の設定で確認できるのは新規販売時の条件であり、過去の予約でゲストが同意した支払い内容の証明にはなりません。
その予約に適用される決済方式を確認します。Hotel Collectでは、通常、明示された条件に従って宿泊施設がゲストから代金を受け取ります。Expedia Collectでは、Expediaが対象となる旅行者の支払いを受け取りますが、一部の料金は現地払いとなる場合があります。更新版のExpedia Collectでは、金額の表示方法がさらに異なる場合もあります。決済方式の名称だけで支払いの内訳を判断せず、実際の予約情報と送金に関する指示を確認しましょう。
次の3点を書き出します。
- 適用される必須料金を含め、ゲストが宿泊に対して支払うべき総額はいくらか。
- オンラインで受領済み、または受領予定の金額はいくらで、現地払いの金額はいくらか。
- Expediaの予約記録や精算記録では、ホテルが受け取るべき金額はいくらと記載されているか。
ゲストの支払い総額から一般的なコミッション率を差し引き、その結果を正しい送金額だと決めつけてはいけません。契約条件、税金の取り扱い、手数料、調整額によって計算結果は変わります。
差額があっても、ゲストへの追加請求が必要とは限らない
例として、予約確認書にオンライン払い330米ドル、現地払い18米ドルと記載されているとします。ゲストが支払うべき総額は348米ドルです。これとは別に、ホテルの送金記録には、合意済みの条件に基づき、この予約についてExpediaから270米ドルを受け取ると記載されています。
330米ドルから270米ドルを引くと60米ドルになるという理由で、フロントデスクがゲストに60米ドルを請求してはいけません。この差額は、宿泊施設側の取引記録と精算記録で説明すべきものであり、ゲストへの請求項目を新たに作って埋め合わせるものではありません。18米ドルを徴収できるのも、その金額が実際に支払われるべきもので、まだ受領していない場合に限られます。
これらの金額は、異なるお金の流れを示すための例です。Expediaの税額計算式や標準的なコミッション率を示すものではありません。
ゲストから未払い残高について異議があった場合は、追加の支払いを求める前に、Expediaの指示とホテルの入金記録を照合しましょう。Smart Orderでは、請求項目と入金記録を予約情報とあわせて確認できます。フロント担当者は、ゲストの未払い残高と、経理担当者が確認すべき送金額の問題をスムーズに区別できます。
ゲストの未払い残高と精算上の差額を分けて確認
異議のある金額を徴収したり、OTAからの送金額をゲストへの請求額として扱ったりする前に、予約の請求項目と入金記録をまとめて確認しましょう。
問題となっている請求項目の定義を一つずつ確認する
Expediaの税金表示がホテルの税金項目と一致しない場合
旅行者向けにまとめて表示される税金やサービス料は、ホテルの税金台帳の各項目と必ずしも一対一で対応しているわけではありません。ホテル管理システム(一括物件管理ソフト)で請求項目の名称を変更したり、同じ項目を追加したりする前に、予約の全明細、宿泊施設側の取引金額、送金記録を照合しましょう。
宿泊施設の契約条件に基づき、どの金額がホテルの売上、税金、報酬、その他の調整額に当たるのか、経理担当者に確認してもらいます。税金とサービス料の合計額をすべて、ホテルが徴収または納付すべき税金として説明してはいけません。現地の納税義務については、ホテルの法令遵守を担当する責任者に確認する必要があります。
宿泊施設の必須料金が2か所に計上されている場合
リゾート料金、デスティネーションフィー、清掃料金、その他の必須料金が、すでに客室料金に含まれているのか、予約総額に加算されているのか、それとも現地で別途支払うものなのかを確認します。そのうえで、ホテル管理システムでも同じ料金が自動加算されていないか確認しましょう。
金額、通貨、計算単位、対象となるゲスト、適用日を照合します。1滞在あたりの料金が、意図せず1泊あたりの料金になっていてはいけません。また、総額に料金が表示されているだけでは、オンラインで受領済みだとは判断できません。表示価格への算入と、誰が徴収するかは別の設定事項です。
これらの請求項目は、通常の客室料金の更新だけで修正できるとは限りません。Expediaとの客室料金・空室状況の連携は、すべての料金項目やポリシー設定を網羅しているわけではありません。Partner Centralの該当設定と、その請求項目に対応した更新方法を確認しましょう。
追加人数料金を税金と取り違えている場合
宿泊人数に関連する差額がある場合は、大人の人数と子どもの年齢を予約時の料金条件と照合します。税率を変更する前に、追加人数料金や子ども料金を確認しましょう。また、選択したプランの食事が全員分含まれているのか、指定された人数分だけなのかも確認します。
これは、大人2名で検索すると正しい料金が表示されるのに、子どもを追加すると同じ客室の料金が高くなる場合に重要です。差額の原因は税金設定の不備ではなく、宿泊者の構成や食事の対象人数にあるかもしれません。
入金額の差が通貨や精算期間の違いによる場合
閲覧時に換算表示される参考額ではなく、実際に請求される通貨の金額を比較します。そのうえで、精算対象に該当予約と、それに関連する変更、キャンセル、調整が含まれているかを確認します。
複数の予約をまとめた入金額を、1件の予約のゲスト支払い総額と比較してはいけません。ホテルのレポート与分析で該当する予約の売上とチャネル別の記録を確認し、Expediaの精算明細と照合しましょう。レポートの合計額だけでは、Expediaによる税金の納付内容は確認できません。
新たな徴収ミスを起こさずに設定を修正する
誤った請求項目を特定したら、該当箇所を絞って修正します。
- 元の設定と、誤った結果が確認できる事例を保存します。その請求項目の正しい金額、計算基準、適用範囲、適用開始日を記録します。
- 収益管理または経理の適切な責任者から承認を得ます。税金については、総額の帳尻が合う税率を選ぶのではなく、適用される規則を確認します。
- その請求項目に認められた更新方法で修正します。別のシステムが管理している場合は、次回の更新で誤った設定に戻らないよう、管理元の設定も修正します。
- 保存した記録を開き直し、ゲスト向けの検索画面で同じ条件を指定して、料金明細まで確認します。総額と現地払いの金額の両方をチェックします。
- 影響を受ける確定済み予約は、別途確認します。返金や追加徴収が必要な場合は、適切な予約手続きに従って対応します。合意済みの請求内容を、説明なく現在の設定に置き換えてはいけません。
すべての差額について理由が特定され、裏付けとなる記録がそろえば、チェックは完了です。ゲストの支払い総額を説明でき、現地での徴収が事前払いの料金と重複せず、経理担当者がゲストの未払い残高を調整して差額を隠すことなく、送金額の内訳を説明できる状態にしましょう。